データの内容

データの内容

劇場名 劇場名はその劇場の公式名称を表示した。
同一劇場が何らかの理由で名称を変更した場合は、別の劇場として扱った。
上演年月 歌舞伎は戦後、基本的に一ヶ月興行を基本とするようになったので、このデータベースの公演記録も原則としてひと月単位で扱っている。
演目・場名・通称 原則として、上演時の筋書に記載された演目名・場名・通称をそのまま掲載した。
同一演目と思われるものでも、そのときどきで題名や表記が異なっているものはあえて統一せず、公演当時の表示を忠実に再現することをめざして、そのまま掲載してある。
ふりがな 古い筋書には振り仮名がないことが多い。その場合は検索の便を考えて、適宜判断して入れた。
主な配役 演目ごとにまとめて掲載した。通し狂言などの場合に、場や幕ごとに掲載してあるものもある。
備考 襲名、追善などの特記事項を記載した。

「公演時間」欄の表記について

「公演時間」では、上演形態を以下の6パターンに分類しています。

昼夜公演 一日に昼夜2回の公演を行うことを指します。
歌舞伎座などで行われ、現在はこのパターンが主流となっています。
一回公演 一日に1回だけ公演を行うことを指します。
国立劇場は基本的に1回公演になっています。
複数部制公演 歌舞伎座の8月公演(三部制)のように、一日に3回以上の公演を行うことを指します。
昼夜入替公演 昭和30年代ごろまで行われていた形態で、中日(なかび)あたりで昼夜の演目を入れ替えて上演することを指します。
昼夜同一公演 一日に昼夜2回、同じ演目を上演することを指します。
国立劇場の歌舞伎鑑賞教室などがこれに当たります。
一幕複数公演 舞踊などで一幕の中に複数の演目が含まれていることを指します。

分類の後につく数字は、上演された順番を指します。
「一幕複数公演」の場合は「昼の部2の3の3」などその後にさらに数字がつきます。

(例)

  • 昼の部1 … 昼の部の一幕目として上演
  • 夜の部2の3の3 … 夜の部の二幕目として上演された中の三番目として上演
  • 昼夜同3 … 昼夜同一演目の三番目として上演

なお、まれに「昼の部0の1」のように〈何番目〉にあたる部分にゼロが入っていることがありますが、これはこけら落としの記念公演のような1日または数日限りの特別な公演の場合となります。

「初日特定狂言」について

昭和50年ごろまで、主に歌舞伎座や南座などで「初日特定狂言」という上演形態がよく見られました。
これは昼夜二部制での公演で、初日に限り、昼夜の演目から舞踊などの短い演目を数本除いて一部制にして(昼夜を分けずに)上演したことを指します。
一日がかりにはなりますが、昼夜の主要な演目をお得な入場料で観られることから人気がありました。当データベースでも、この形態で上演されたことが判明している演目については備考欄に記入しました。

(例)

  • 初日特定狂言5 … 初日特定狂言の五番目として上演